34th meeting
「テレビ」
Core Talk Cafe meeting

開催場所

喫茶茶会記(四谷三丁目)

参加者数

8名(運営スタッフ含まず)

テーマ選択の背景

第34回目のテーマは、運営者間でのやりとりで「テレビ」となりました。近年「マスメディア」と「視聴者」との関係は大きく揺れ動いているように感じられます。そうした状況を踏まえて、「テレビ」の価値を問い直すつもりで当日に臨みました。

当日の様子

「みなさんはテレビを見ますか」。この素朴な問いが参加者の方から投じられて今回はスタートしました。
20代・30代の方が中心になった今回の参加者の皆様は、最近テレビを見る時間が減ったと口をそろえます。テレビを見るよりもネットで情報を集めるほうがいい。前半で主に話題になったのは、「テレビとネットのちがい」についてでした。ある参加者の方によれば、テレビは視聴者が情報を受け取るような、受動的なメディア。そしてネットは使用者が自らの関心にもとづいて積極的に情報を探す能動的なメディアだと考えられるとのこと。続けて議論はテレビが受動的なメディアであることにフォーカスしました。視聴者が受動的であらざるをえないのだとしたら、「どんなテレビ番組がよいテレビ番組なのか」。よいテレビ番組は、公正でなければならない。ひとつの立場にコミットせずに、その反対の立場の考えも取り上げるべきだ。しかし、実際に番組で流れる映像の取捨選択には製作者の意図が入り込んでしまう。だから視聴者は、テレビとよい関係を築くために成熟しなければならない。受動性に甘えずに、公正さを自らの内面で育てることのできる視聴者になること。翻って、テレビを視聴することの受動性にテレビのよさがあることも指摘されました。テレビが映し出してくれる「他者」、「生き物」、「旅」や「世界」は思いがけない新鮮な驚きを与えてくれることがあります。最後に参加者のみなさんと良いテレビ番組を紹介しあって今回はおひらきとなりました。
Core Talk Cafe digest

Digest of digest

テレビとネットのちがい
どんなテレビ番組がよいテレビ番組か
よい視聴者とはだれか

Book Guide

『メディア社会―現代を読み解く視点』 佐藤 卓己『メディア社会―現代を読み解く視点』(岩波新書)
佐藤 卓己
岩波文庫 2006

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